中之島

【3/22~3/28】中之島にてキヤノンフォトコレクション林忠彦写真展「東海道」開催

林忠彦写真展「東海道」

展示内容

本展は、林忠彦氏の作品「東海道」を展示します。
1985年に肝臓癌が発覚し、医者からは余命1ヶ月と宣告されながらも自ら余命5年と宣言し、最後の仕事と覚悟を決めて撮影に挑んだ作品です。
その後脳内出血にも見舞われ、車椅子での移動を余儀なくされた氏は、四男・林義勝氏の手を借りながら、加速度的なスピードで失われていく江戸の面影を探し、約5年間をかけて、江戸(日本橋)から京都(三条大橋)まで、何度となく足を運び、105点の作品を写真集「東海道」に収録しています。
その中から本展では、緑に染まり、鬱蒼とした箱根の杉並木、厳しい詮議がとり行われた新居の関所、艶やかに咲き誇る平安神宮の枝垂桜など30点を展示します。
残り少ない時間と競うように撮影された「東海道」。それは、写真家林忠彦が未来へ伝えていくべき日本人の心の縁として残した遺産でもあります。
被写体に真正面から対峙し、その本質を余すところなく写しとろうと試みる氏の強い視線が感じ取られる作品をぜひお楽しみください。

林義勝氏メッセージ

父は、「股旅の忠さん」と異名があったほどで、元気な頃には一年の三分の一は国内外へ出かけ、「思い立ったときに出かけて行き狙い通りの写真を撮ってくる」を信条にしていた。
その父が肝臓癌を患い、脳溢血にも見舞われ、医者からは余命一ヶ月と宣告されながらも、自ら余命五年と宣言し、辛い治療に耐え、後遺症に苦しみながらも、「東海道」を最後の仕事と覚悟を決め、撮影に挑んだ。
それは、ライフワークであり、自分に残された時間と命との戦いでもあった。
父は、昭和三十年代に旧東海道の撮影をしたが、江戸の面影が急速に失われている現状を目のあたりにした。
そのことが、東海道を記録したいという思いをさらに強くしたようであった。

東海道の撮影が始まり、父は、僅かに残る江戸の面影を探して、何十回と足を運んだだろうか。
病を押しての撮影の旅は、肉体的にも精神的にも決して容易なものではなく、父の後ろ姿を見ながら目頭を何度も押さえたことを思い出す。
一枚の写真に懸ける執念、そしてカリスマ的ともいえる父の撮影は不思議な出来事や出会いを幾度も重ねた。
そして、自分で宣言した余命五年を生き抜き、東海道の撮影を成し遂げたのであった。

父と共に東海道を撮影できたことは、同じ写真家としても貴重な時間と、人生の素晴らしい体験であった。
それは、写真家としての奥深さを知る旅でもあった。

作品を通じ、見ていただいた方々をひとときの「東海道」の旅へと誘うことができるなら、父もきっと天国で嬉しく思ってくれることだろう。

林忠彦(はやし ただひこ)氏プロフィール

1919年 山口県徳山市にある写真館の長男に生まれる。
1937年 オリエンタル写真学校入学。卒業後家業を手伝う。
1940年 内閣情報部の宣伝誌「写真週報」にルポを発表。
42年~45年 華北広報写真協会を結成、北京に渡り、現地で終戦を迎える。
1946年 引揚げ。カストリ雑誌ブームで、作品多数発表。
1947年 「小説新潮」の文士シリーズで注目される。
1953年 二科会写真部を創設。
1964年 『カラー日本百景』(淡交新社)刊。
1971年 『日本の作家109人』(主婦と生活社)刊。日本写真家協会年度賞受賞。
1972年 二科展「織田広喜」で内閣総理大臣賞受賞。
1977年 『日本の画家108人』(美術出版社)刊、翌年、毎日芸術賞および日本写真家協会年度賞受賞。
1980年 『カストリ時代』(朝日ソノラマ)刊。
1983年 『日本の家元』(集英社)刊。紫綬褒章受章。
1986年 『茶室』(婦人画報社)、『文士の時代』(朝日新聞社)刊。
1987年 勲四等旭日小授章授章。日本写真家協会功労賞受賞。「林忠彦五十年写真総集展」東京展開催。以後、地方を巡回。
1990年 『林忠彦写真集 東海道』(集英社)刊。12月18日、肝臓癌のため逝去。享年72歳。
1991年 「林忠彦賞」(周南市・周南市文化振興財団主催)創設。
1995年 周南市美術博物館に「林忠彦記念室」開設。

イベント概要

イベント名:キヤノンフォトコレクション林忠彦写真展「東海道」
開催地:大阪市北区中之島3-2-4 中之島フェスティバルタワー・ウェスト1F
地下鉄四つ橋線「肥後橋」駅、京阪中之島線「渡辺橋」駅直結
地下鉄御堂筋線「淀屋橋」駅徒歩5分
日時:2018/3/22(木)~3/28(水)
10:00~18:00(写真展最終日のみ15:00まで)
休館日:日曜日・祝日
参加費:入場無料

公式サイトicon-external-link

情報は2018年2月27日時点のものです。公開以降に変更されている可能性がございますのであらかじめご了承ください。

うよすけ

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根っからの大阪住み。
営業、事務・経理、マーケティング職などを経て梅田タウンのライターに。
大阪市内のラーメン・大衆食堂によく出没する。

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